Listen for UFO by NDEMN
29th Nov 2015 by JUNPEI
ANTHEM。
日本での知名度はまだまだアングラかもしれませんが個人的に好きなブランドの一つ。
ブランドの世界観が音楽とサイケデリックカルチャーをベースにしているだけにコアなネタが多いのですが、落とし込み方が今の時代他にはないオリジナルスタイルで、そこがかっこいい。
世界の名門ストリートセレクトショップの一つ、パリのcoletteでセレクトされたのもわかる気がします。
今回の新作リリースでもアメリカでの人気が高く、早くもサイズがなくなっていってます。
その中でも好きなネタのご紹介を。
WIZ AT THE CONTROLの名の通り、魔法使いが何か巨大な装置兼楽器をコントロールしているデザイン。
その下にはListen for ufo.の文字。
一瞬で「買う!」と思ったヤツなんですが、ハッキリしたアナウンスはないので、俺的に多分このフレイヴァ―なんだろうとw
巨匠スティーブン・スピルバーグ監督による1977年の作品で、秀逸な邦題がつけられた「未知との遭遇」がインスピレーションかなと。
この作中にシンセサイザーの音階で宇宙人と交信を試みる印象的なシーンがあるんですが、それがこちら。
この時使用されていたシンセはモジュラーシンセサイザーと呼ばれるタイプで、ARP社の1970年発売されたARP 2500というモデルです。
この伝統的なARPというブランドは電子技師Alan Robert Pearlmanにより設立された、Stevie Wonder, Herbie Hancock, George Duke, Kraftwerk, YMOなどシンセキーボードサウンドの代表的なアーティストを支えた、革新的なメーカーです。
ARP 2500はデザインで見てわかるようにマトリックス・スイッチ機構によりすっきりしてますが、それ以前のパッチケーブルがメインの物は以下のような感じ。
そのアナログシンセのサウンドシステムが発展していくと…
ジャンのこのぶっ飛び具合とビデオ好きですねw
こんなトコが2009年公開のモンスターVSエイリアンの1シーンにもネタが落とし込まれています。
ドリームワークス・ピクサー作品ってオマージュが多いので大人も子供も一緒にそれぞれ楽しめるものが多くていいです。
上のシーンはメッチャ笑いましたw
ちょっと突っ込んだ話になりますが、ピアノなどの鍵盤は白鍵がドからシまでで7つありますが、宇宙船との交信に用いられたメロディーは5つで、キーをCとするとレミドドソ。これは5音音階と呼ばれていて、世界中の伝統音楽の多くが5音音階である場合が多いという事から、地球を代表する「言語」として、宇宙人との交信を試みた、っていう解釈があります。
さらに脱線していくとw
未知との遭遇が公開された1977年にはボイジャー計画と呼ばれる太陽系外探査がNASAにより行われ、ボイジャー探査機と呼ばれる2機の無人探査機が打ち上げられました。
これにより今では当たり前に知られている木星・天王星・海王星に輪っかがあることが発見されました。
さらに1977年というタイミングには理由があり、探査の対象であった木星・土星・天王星・海王星・冥王星が同じ方向に並ぶ為、宇宙系映画にもよく出てくるスイングバイ航法(天体の公転による引力を利用して方向を変えたり増減速させる事により、大幅な燃料節約、またはそれに伴う燃料スペース削減による探査機機の積載量増が可能)を取り入れる事でより効率的に広範囲の探査ができる、という理由があったそうです。
ここを逃していた場合、次のチャンスは当時の計算で175年後、つまり2152年。現代の2015年からさらに137年後の未来。
宇宙計画の壮大さを感じますね。
映画の中には時代背景を知るとよりおもしろく見れるものがあるので、そんな所も気にしてみてください。
服ももちろん同じようなもので、デザインはただのグラフィックじゃなくバックボーンのあるDESIGNだっていうのが少しでも伝わって、楽しんで着てもらえたら嬉しいです。
DOPEさが魅力のANTHEM、ぜひチェックしてみてください。
そうそうそんなボイジャー探査機にはこんなものが積まれていました。
Voyager Golden Recordと呼ばれるこの黄金のレコードには、地球外知的生命体に地球の存在を伝える音や画像等が収められていて、太陽以外の恒星を目指す4万年の旅を今も続けているそうです。
盛り上がりを見せるスター・ウォーズの事実上の第一作目、Episode 4 A NEW HOPEも実は1977年公開。
ここ2年ぐらい宇宙ネタは個人的に久しぶりにアツくて楽しいです。
そのうちオススメの宇宙映画を紹介したいと思います。
こんなブログが楽しめる人はきっと見る価値ありますw
NDEMN