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ファストファッションの捉え方

22nd Aug 2015 by

ここ数年でアパレル産業の一部の生産は、技術や原料、ブランド力で高付加価値を追求するという流れではなく、流行への対応性を高めた上で、安価に大量生産・大量販売をするという環境負荷の高い流れに移行している。ファストファッションをはじめとした大手のアパレル企業では原価を安く抑えるという自然な企業努力が働くため、原産国は人件費を低く抑えられる東南アジア、アフリカ諸国へとシフトしていった。その流れを受けてこれらの発展途上国では、低賃金と劣悪な労働環境から生じる人権問題が発生して問題となっている。

Rana-Plaza1

写真は2013年にバングラデシュで発生し社会問題に発展した”ラナプラザの悲劇”だが、日本を含む欧米各国からの生産受注が大量に伸び、その場しのぎで増改築を繰り返したことでビル崩落という大惨事に至った事故である。その他にもアパレル工場が上流にある河川の環境汚染、低賃金労働とそれに伴う労働者の人権問題。。。

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また、消費者側からも環境問題として提議されるのは、安価であるが故に大量消費された上、早い流行性も相まって次々と捨てられ大量のゴミを生み出すことだ。アメリカでは年間一人当たり35㎏の繊維が消費されており、リユースの概念が進んではいるものの根本的な観念から見直すことをしない限り、環境問題として提議され続けるだろう。もちろん大企業は社会的責任を負う活動として、大きな枠組みで原産国での労働環境改善やリユース・リサイクルによる天然資源の節約など取り組みは始まっているが、根本的には洋服に対する人々の意識改革が進まない限り解決には結びつかない。

ストリートファッション、ストリートブランドが出来ることは何か?

ストリートファッションがもともと貧困層の多い地区で発祥した文化であるだけに、ここ数年のアパレルに関する社会問題に対峙できる土壌があり、何かをしなければいけないと考える。
これからも、ファストファッションの隆盛がもたらしたアパレル業界に蔓延る負の社会問題を解決していく糸口を掴んでいきたい。

BEN

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