DARDAN – STREET MUSIC – ドイツ by NDEMN
27th Jul 2017 by JUNPEI
音楽はもともとヒップホップはもちろん、ロックやジャズやファンク、ブルースにレゲエにカリビアンと60年代ぐらいからのものが好きで聞いているんですが、だいたいがストリートミュージックだと思っています。
自分たちに近いものというか、そういう感覚を持ったものが特に好きですね。
なのでヒップホップもアングラなものやシーンを追っていたので、各国のものを色々聞いています。
そういった中から何年か経ってジワジワきてるヤツらがいたりして、そんなのも楽しい。
イメージ的にブラック優先なシーンとリスナーが多いですが、白人系のイケてるMCも好きです。
ほっといても耳に入ってくるものじゃないもの。
昔はアングラやただマイナーなだけだったかもしれませんが、むしろ今こそこういうの…というよりこういう「体験」に価値がある気がします。
今回は正直あまり詳細はわからないんですが、気になっているアーティストの一人。
5月にHallo DeutschrapというタイトルのデビューアルバムをリリースしたドイツのDARDAN。
http://www.dardan-hallo-deutschrap.de/
これがドイツラップだというタイトル。
多分ラップやMVやファッションを見る感じだと表立ってのキャリアはここ5年とかその辺りだと思うんですが、10年代前半ぐらいからキャリアをスタートしてるようなEU圏のMC達の中には個人的に惹かれるものがあります。
社会情勢のせいなのか、何かハングリーさとフラストレーションを感じます。しかもそれを音楽に昇華できてる感じ。とはいってもドイツはユーロ圏では安定しているようですが。
諸説あるようですが、言語としてドイツ語→オランダ語→英語と派生しているともいわれるドイツ語。
英語はアルファベットが24個ですが、ドイツ語は30個。
ドイツ語は「話し言葉」ではなく「書き言葉」として派生、様々な形態を用い文章を見るだけで書き手の性別もわかるようになっているようです。なんだかお国柄というか、カタイ感じがドイツらしい。
情報の伝達手段が書き物だった時代は詳細さも必要なのでドイツ語のアルファベットは30個、様々な技術革新で人の移動が盛んになり直接のコミュニケーションが発達していった結果、より伝達のストレスが減らされた英語は24個。
スタンプだけで会話できるLINEも、ある意味最新の言語体系…と見せかけて、実は文字以前の古代文明の象形文字や絵文字的なものかもしれません。
ちなみに日本語は?ご存知の通り、なんと50音。そりゃ難しいワケですよねw
これは日本の地理や歴史や文化が絡んでいるかもしれません。大陸間の地続きではない、島国である事や鎖国政策といった限定的な交流が多かった故に独自性が強く残っているのが日本文化。言語に至ってもそうかもしれません。江戸期には世界でもトップレベルの高い文化性を誇っていたようです。様々な文化のリミックスが上手いのもそういった特徴ゆえかもしれません。
ちなみにLINEの母体は韓国の会社ですが、50音を持つ日本語圏で上記のような簡単なコミュニケーションを可能にしたサービスだからこそ、これだけ浸透したのかもしれません。
そう考えると色々なかなかおもしろくないですか?
ラップというのも、起源はそういった伝達手段から派生しているもの。シンプルなものをどう伝えるかというのもラップのおもしろさやかっこよさ。なんでも直接言えばいいってもんじゃないですね。
そういえば、他言語を学ぶのに一番いい早い方法を知ってますか?
スピードラーニング?海外留学?
答えは「恋愛」ですw
それがいっちばん早い。なんだかそんなトコも、生き物ってシンプルだなーと思いますw
というワケで本題に戻って、このDARDAN。
メロディセンスもイイのとスタイルもあります。加えてほとんどの人にとって耳新しいドイツ語の響き。
上述のアレコレはすっぱり忘れて、音マックスでビートとラップを味わってください。
意味はわからなくてもリズムと音で感じれるのは、それもまた本能的なものだなと。
ここのMVの中ではキャリアが若い時代の。
こっちのシーンでブラックよりのコミュニティに認められてるヤツってイケてるヤツが多い気がします。
細かいディテールとかビートもかっこいいんですが、インストを聴くと、DARDANのラップセンスがイイのがわかります。
どこか日本人になじみやすいフックのメロディ感とかおもしろい。
勢いにのってきてる感が如実に出てきてる最新曲。
この独特なドイツの大人の不良感もいいですねw
それにしてもなんか親しみを感じる顔だなーと思ってたら今気づきました。
YOKOHAMAのMERCYだw
一番最近のブログ、よりによってアレかw
EU圏は特に裏方も強そうなイメージで、文化的なものなのかプロデューサーやミキサーはもちろん、ビデオグラファー達もクオリティが高い。
素質はもちろんですが、世界的にいいチームに出会えたヤツらが勝ち上がっていっている気がします。
特に今の時代、基本的にはビジュアルも曲と同じぐらいの最重要項目。
いくらたくさん曲があってもMVがないのは「存在しない」に近い部分がある、とある意味言えてしまうと思います。
HIP HOPは時代に敏感なカルチャー、そこで活動していきたい人達はテクノロジーやサービスにもアンテナを張っていた方がいいと思います。
NDEMN